フリーランスエンジニアとして働くには

IT業界は人材不足に悩まされている。フリーランスの求人サイトでも、他の職種と比較して多くの求人がある。フリーランスエンジニアとして働くと、場所や時間を選ばず仕事ができる。満員電車に乗ることもなく、通勤時間もいらない。会社員のような煩わしい人間関係や、上司の承認などの手続きからも解放される。ライフステージによっては子育てにも参加しやすく、親の介護もできる。

しかしいくら求人は多くても、フリーランスは不安定だ。取り引き先の会社が倒産したり、予算カットされたりなどで仕事が途切れると収入が激減する。社会的信用もないので金融機関からの融資も受けにくく、マンションなどの入居審査に受からないこともある。対策としては1つの企業に依存せず多くの取り引き先を持ち、エージェントやクラウドソーシングなど案件を紹介するサービスを複数利用すると収入の安定につながる。保守案件なら、長期間契約することが可能だ。

フリーランスになると、本業のエンジニアの仕事以外に、入金の確認や経費などの金銭の管理が必要になる。クライアントに請求書を出したり帳簿をつけたりも自分で行い、税理士に依頼しない場合は税金の申告も必要だ。

自分で仕事を選べる半面、仕事が得意分野に偏ってしまい、新しい知識や技術を得にくい場合もある。上司や同僚などのサポートや教育カリキュラム、企業のノウハウもなく相談相手もいないため、問題は自分で解決する必要がある。孤独が苦手な人にはフリーランスは向かないだろう。